側の器277

とにかく遠いけど良く知っているはじめての土地で、送ってくれたものや、写真の記憶、電話の声のイメージを頼りに、或る人の部屋を片している。

何故か米沢の、実家の裏にあった紡績工場の音が聞こえてくるような気がする。
がっちゃんバッタンがっちゃんバッタンの高速回転音。
音が音になる、静かに。