側の器282

岩国にて、南の方の植物の、線状の葉をずっと眺めていた。

広い広い一枚だったものが、やがて分かれていったのだろうと、それらの風に揉まれて放つ音を聞きながら思った。動くという事と、分かれるという事を思った。