如何ともし難い壁
2016
AP樹脂
133.045×54.314×350mm
作家蔵
この作品は、明治のミニスナック菓子「おっとっと」を食べている時に偶然現れた、くっついてしまったイカとイカをスキャンし、3Dプリントとして出力してもらったものです。工場ラインのエラーによって生まれた、スナック菓子同士がくっついて交われずにいる部分が、なんだか工場の無意識が生み出した壁に視えました。わたしたちが造り上げてしまうどうしようもないような壁や、人と人、人と事物の間の壁も、このように偶然に出来てしまう如何ともし難いエラーなのかもしれないと考え制作しました。
では、なぜイカだったのでしょう。それはある日、つらつらとSNSを見ていると、友人が「おっとっと」のイカと、レアキャラの大王イカを手のひらにのせた写真を載せていたのです。その時、手のひらのイカのかたちが、ヒトガタの様に思えました。スケッチを繰り返し、おっとっとのイカで壁を作ろうと集め始めたのがこの作品のきっかけになりました。(なぜイカで壁を作ろうと思ったのかは割愛させてください。)